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画・甲斐大策

わたしは読書ボランティア

子どもたちに読む力と楽しい学校図書館を
柴田幸子(しばた・ゆきこ)
ISBN978-4-907902-26-1
本体:1500円+税 *四六判並製/192ページ

本が育むのは「生きる力」――

子どもたちが心身ともに
大人になるための準備を始める大切な時期に、
本の世界に空想の羽根を広げ、
生きていくための心の栄養をたっぷり吸収してほしい。
わが子への読み聞かせから出発し、
幼児や小学生への読み聞かせを 続けてきた著者が、
自らの読書体験と、 6年にわたる小学校での 読書支援活動の軌跡を綴る。

「小学生への読書支援のあり方がとても大切であること、そして小学生のときに読書の習慣がついていることが、中学生、高校生時代の読書を進めていく力になるのだろうということに気がつきました。小学生時代は心も身体も成長著しい時期です。その成長の助けになるような本を読み聞かせたり、紹介したりすることが大切なのではないかと思うようになりました。…これは、二〇一四(平成二十六)年度に一年生だった児童が二年、三年と進み、六年生になって卒業するまでに読み聞かせたり、紹介したりしたものの記録です」 (本書より)

〈目次〉
●季節とともに
 孫の歓声で庭が目覚めた/大濠を歩いて/「鉄」の不思議 畠山重篤『鉄は魔法つかい』を読んで

●忘れえぬひとびと
 忘れえぬ先生/吉村真一記者を偲んで/高野悦子さんの訃報/
 公的な不幸と私的な不幸/アニメ映画『銀河鉄道の夜』を観て

●読めば心がおどりだす
 朗唱したい詩や歌/「銀河鉄道の夜」―「宮沢賢治童話講座」を終えて/
 「セロ弾きのゴーシュ」と私/『怪談』―小泉八雲の講座を終えて/『怪談』 その二

●赤ちゃんに絵本との出会いを
 赤ちゃんと絵本でふれあいを/わらべうたの力にびっくり/
 子育てのなかにわらべうたを/ファンタジーが育むもの

●子どもたちと図書館
 わが子から始めた読み聞かせ/地域の図書館がいつしか不可欠のインフラに/学校図書館の〝失われた五十年〟

●本で育む「生きる力」
 学校図書館の充実は大人の責務 朝暘第一小学校を訪ねて/〝朝練〟やめ読書の野球部はなぜ強くなったのか/
 学校図書館向け予算を流用せず、きちんと司書を配置してほしい/子どもの心を本で育てて/
 読まない? 読めない?/「開かずの図書館」解消のために 小中学校一校に一人の司書の配置を/
 『読む力が未来をひらく 小学生への読書支援』を読んで

●小学生への読書支援
 1 高学年からどんどん下がる読書数
 2 幼年童話について
  ・・・『エーミルはいたずらっ子』
 3 絵本から物語への移行期に 
  ・・・『パンのかけらとちいさなあくま』/『チムとゆうかんなせんちょうさん』/
   『時計つくりのジョニー』
 4 昔話について 
 5 感情移入できる昔話―昔話から物語への橋渡し
  ・・・「犬になった王子」/「白いひつじ」
 6 創作物語
  ・・・『ちびっこカムのぼうけん』/『小さな山神スズナ姫』/
   『ふたりのロッテ』/『ふたごの兄弟の物語』/『王への手紙』
 7 物語入門
  ・・・『狼森と笊森、盗森』/『セロ弾きのゴーシュ』/『なめとこ山の熊』
 8 感情移入で育つ自己認識力
  ・・・『おもしろ荘の子どもたち』/『鬼の橋』

●こんな本を読んだり、紹介したりしました。
 まとめ 定番ブックリスト(絵本、物語、昔話集)

柴田幸子(しばた・ゆきこ)
秋田県生まれ。山形大学人文学部文学科卒業。1976年より福岡市在住。1983年ごろより地域での読み聞かせを始める。現在、「博多図書館どようおはなし会」に所属。1996年、福岡市博多区にあった大浜小学校での読み聞かせを友人と開始。その後同区内の他の小学校にも出かけ、現在は2校で読み聞かせを実践中。著書『おーい図書館!』『地域に図書館はありますか?』(編著。いずれも、身近に図書館がほしい福岡市民の会編)『あなたと読んだ絵本のきろく』(以上石風社)がある。

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