かつて洋上の未来都市として栄えた炭鉱の島・軍艦島。
1974年の閉山以降、朽ちていく建築群と対照的に、
鳥たちによって運ばれた種が芽吹き、
〈緑の島〉へと移ろいゆく姿に魅せられ、
四半世紀以上にわたって島に通い続ける写真家が
鳥の眼で活写した廃墟の美。
【本書あとがきより】
「本書は、長崎市沖の海上に浮かぶ軍艦島(正式名称・端島)を舞台に、鳥の視点から時間の流れと島に残された生活の記憶を辿った写真集です。主にドローンを駆使して、早朝から夕刻までの一日を、島の遠景から内部、そして島を去るまでの情景として物語のように構成しました。端島の撮影は、20年以上にわたって続けてきました。初めてシャッターを切ったのは1990年代。当時は誰も見向きもせず、完全なる廃墟の島であった軍艦島に渡り、自作のピンホールカメラや、祖母から譲り受けたフィルムカメラを片手に、島を遊び場のようにして一人で駆け回りました。当時から、僕にとってこの島は「近くて遠い遺跡」でした。」
【著者】
……長崎市在住。1990年代から軍艦島の撮影を始める。19年、ドローンを使って軍艦島を空撮した作品を発表、直後から海外誌や各種SNSで取り上げられ話題となる。現在も毎週のように軍艦島のドローン撮影を続け、Instagramのフォロワーは4万人を超える。




